心の言葉:比較感情編「憧れ・羨望・嫉妬」
「憧れ・羨望・嫉妬」とは
今回の「心の言葉」の読み解きは、
・憧れ
・羨望、羨み
・嫉妬、妬み、嫉み
これらの感情についてです。
この感覚を表すことわざとして「隣の芝生は青い」などがありますね。
あこがれと嫉妬は同じ感情?
憧れ・羨望と、嫉妬って
なんとなく違う感じがしますね。
よくある感覚でいうと、
「憧れはOK!嫉妬はNG!!」
という感じでしょうか?
「羨ましい」という感覚は、OKかNGかでいうと、ちょうど憧れと嫉妬の中間あたりに位置すると感じる方が多いかもしれません。
実はこれらの感情、根本的には同じものです。
ただし、
憧れ < 羨み < 嫉妬
の順に、その根本的な感情に「相手に対する劣等感」の付随度合いが上がっていきます。この劣等感が伴うために、これらの感情は「比較感情」に分類されます。
劣等感は誰にとっても嫌な感覚の1つですね。
その感覚から、なんとなく「羨ましい」「嫉妬」というと、ネガティブなイメージが連想されやすいかと思います。
「劣等感」については「優越感・劣等感」の項目で詳述しますので、
今回は「憧れ、羨み、嫉妬」全てに共通している根本的な感情について紹介させてもらいます。
「あこがれ」の正体とは・・・!
あなたは、自分自身に対して「あこがれ」を抱くことはできますか?
「自分が大好き」とか、
「自分の理想の姿を目指す」とか、
似たような気持ちをもつことはできるかもしれませんが、
自分に対する「あこがれ」の気持ちをもつことはできないと思います。
それは、憧れが「自分以外の誰か(何か)」に対する、外に向いた感情だからです。
そしてもう1つ、これは少し意外に感じるかもしれませんが、
憧れでも、羨みでも、嫉妬でも、全てに共通して
「自分にも手に入るのに(手に入っていない)」
という気持ちが含まれています。
あこがれと嫉妬の本当の違い
「いやいや、あの理想の先輩になれるなんて思ってませんよ!」
なんて感じる方もいるかもしれません。
しかし、憧れとは元来「目指すべき理想」です。
あなたがサッカーに全く興味がなかったなら、Jリーグの選抜選手に憧れるでしょうか?
「すごいな」とは感じるかもしれませんが、憧れることはないでしょう。
自分の興味関心の中にしか、憧れ系列の感情は生まれません。
そして、今あなたが感じている「自分のレベル」と「相手のレベル」を比較して、その距離が遠い順に
憧れ(遠い) > 羨み(中くらい) > 嫉妬(近い)
という感情が生まれます。
つまり、これらの感情の根底には、
「本当は自分にだってできるのに・・・」
という、「自分自身を信じている気持ち」が含まれているのです。